箱根ホテル小涌園が、2018年1月10日を以って閉館しました。
リーズナブルな宿として有名であり、私も子供の頃に1度だけ泊まったことがあるんですけど、今も昔のイメージで箱根へ行くとガッカリします。
私は、箱根湯本駅近郊ホテルに延べ40数回泊まったことがあるほど箱根好きなんですけど、今は全く行っていません。
その理由と合わせて、箱根旅館ホテルの衰退ぶりを語ってみたいと思います。
箱根旅館の衰退の原因は、外国人スタッフ
昔から存在している老舗旅館ほど、外国人スタッフを雇用しています。
箱根ホテル小涌園もその中の1つでしたし、河鹿荘や富士屋ホテルでも見かけたことがある。
箱根では、地域を挙げて外国人旅行客を誘致しているから、訪日外国人旅行者専用のバスツアーが企画され、旅館入口でアジア系団体客が大声で話し合っている場面に遭遇することも多い。
「温泉旅館でゆっくり過ごす」
なんて80年代のような居心地の良さは感じられず、旅館内ではアジア語が響き渡り、朝食も食い散らかして帰ったり食べきれない量を取って残す光景もある。
料理メニューも「日本語」「英語」「中国語」が用意されているし、至る所で館内表記が3か国語で記されているから、それだけ外国人旅行客も多いのだと思う。
そして、2015年の箱根山噴火から日本人旅行客は激減している。
まぁ、癒されに行ったのにアジア団体客ばかりいるのでは、良い気がしないよね。
だって、彼らは大浴場(温泉)でも大きな声でしゃべるから、ゆっくり湯船に浸かっても全く楽しくないからね。
だから、お金のある日本人は、高級隠れ宿や会員制ホテルに流れて行っている。
個人的には、箱根に温泉入りに行くなら同額で沖縄へ行けてしまうので、そう思うと箱根高いなぁと感じる。
生き残るためとはいえ、日本人が寄り付かなくなった場所に優位性を感じなければ、アジア団体客の興味が薄れたら衰退しかないのかと思うと、複雑な気持ちです。
金持ち相手の客商売から、目先の薄利多売に転換してしまったのが、運の尽きじゃないでしょうか。箱根に関わらず、日本各地で言えること。
昔は、夏休みの旅行と言ったら「箱根」「熱海」でしたけど、今は「沖縄」「ハワイ」ですからね。
そして、外国人スタッフの雇用が、日本人離れに拍車をかけている。
80年代90年代の頃は、おもてなしも清掃もバッチリだったんだけど、年々質の低下が激しくて行かなくなってしまったよ。清掃が行き届いてなくて清潔でないんだもん。
ちょうど、どこも外国人スタッフを雇用しだした頃からだね。
温泉旅館に行って外国人スタッフが出迎えるなんて、望んでいないのだ。
その時代の旅館の繁盛ぶりと温泉旅館としての質の高さを知っている世代としては、今の箱根旅館はどこも投げやりだなぁと感じるのです。
外国人スタッフを悪のように書いてしまいましたけど、外国人旅行客への対応と人件費削減に相まって外国人スタッフを採用した現地の日本人がいけないのです。
おもてなしを受けたいなら、ブランドホテル
従業員スタッフの方々も生活する上での「お仕事」ですから、お給料をしっかり貰っていないのでは、「おもてなし」サービスを提供することは無理。
だから、社長が一般社員に向かって「経営者意識を持て」なんて、そもそもの賃金が違うのだから意識が低くて当たり前なのです。
そういう意味では、ブランドホテルの母体は資金が贅沢にありますから、お給料だってしっかり支払われている。
経営状況なんて一端の従業員が心配する必要はなく、割り当てられた仕事を懸命にこなせばいいだけ。
先日、宮崎にある外資系に買収された「シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート(旧シーガイア)」へ行ってきましたけど、そこにはおもてなしが存在しました。
おもてなしとは、心の籠ったサービス提供のことで、出すものだしておもてなしを受けられるサービスに利用価値があります。
「宿泊者全員におもてなしを感じさせろ」
という時代ではありませんけど、確実に受けたい方は、お金で待遇を買えるブランドホテルの需要は、今後小金持ちの日本人に重宝されていきます。
温泉旅館の1人いくらというのも家族で宿泊すれば3倍4倍の料金になると思うと、例えばシェラトンでは、1室いくらなのでお安く感じます。
狭い畳の部屋に4人家族で泊まって1泊6万円してしまいますから、ハッキリ言って高すぎますね。もう時代に合わなくなってきているのだ。
そんな私でも、唯一行っておきたい旅館が「あさやホテル」です!
まだ行ったことない方は、行ってみてください^^