クロス取引をこれからしようと思っている方、既にしている方、やる前もやった後でもいろんな疑問が湧いてくると思うんですよね。わからないから検索するんだけど、難しい言葉がたくさん出てきてよくわからん、私も当初はそうでしたのでわかります。
優待に関してこのような疑問が湧いてくると思います。
- 「証券会社はどこがいいの?」
- 「実際どうやるの?」
- 「現物で買って、信用で売るの?」
- 「いつ買えばいいの?」
- 「手数料はいくらかかるの?」
- 「優待貰っても手数料でトータル損してたら嫌なんだけど?」
- 「配当調整金って何?なんか手数料以外にものすごい損してるんだけど!」
優待に関して検索するとこのような感じで質問している方っていうのが大勢いました。
下記で書いてますが、優待取りで正真正銘の「お得」を得ようとすると頭を働かせないといけません。
証券会社は、この2社だけでいい
サイトによっては、「この方法もあるからA証券もいい」「有名トレーダーはB証券で優待取ってるようですよ」と書かれているんですが、自分がお得に優待をGETするためだけをスポットに考えると、カブドットコム証券と松井証券だけとなります。
なぜ1社にしないのかですが、それぞれメリットが違うんですよね。しょうがなく私も分けて利用しているのですが、それぞれのメリットは
カブドットコム証券:
一般信用売り銘柄2160(短期806、長期1354)もあるんですよ。それだけクロス取引を利用して優待取り可能な銘柄があるということです。他証券では500前後です。
松井証券:
売買代金1日10万円までは手数料無料。SBI証券・楽天証券・岡三オンライン証券・カブドットコム証券などはどのような金額でも手数料が発生します。
クロス取引を利用した優待取りでは、どれだけコストを抑えて優待をGETするかが重要になってくるので、カブドットコム証券と松井証券のメリット部分をフル活用して優待をGETするのが一番有効的と考えています。
ハピタスから証券口座開設すればキャッシュバック特典があります。
証券口座開設後、金額コストを抑えて労働コストも抑えるには初期設定が必要
どこのサイト回っても書いてないのですが、この設定をしないと初心者であれば金銭的損をすることになるので、設定してない人はしてください。覚えてない人は、見直してください。
コストを抑えてクロス取引を利用して優待を得るには、特定口座(源泉あり)であり、配当金自動受取サービスは株式数比例配分方式を選択しておく必要があります。
「何か意味わからない言葉出てきたぞ」という方のために書くと、
特定口座(源泉あり)とは、売買後の損益とそれに関わる税金を自動で計算して、利益が出ていれば税金を差し引いておくね。しかも税金に関しては証券会社側で確定申告しておくから自分でやらなくていいよ。というものです。
株式数比例配分方式とは、配当の権利確定時にお客様の証券口座にて受領する方式です。この受取る方法の他に、登録配当金受領口座方式や配当金受領証方式などあるんですが、確定申告が不要であり手続き不足による損する確率を下げるには、株式数比例配分方式が一番最適です。私も、株式数比例配分方式を設定しています。
そして、ここからが重要なのですが、証券会社によっては配当の受取方法が「株式数比例配分方式」になっていないことがあります。実際、私は松井証券で設定されていませんでした。「未設定」となっていました。
それぞれの証券会社での配当金受領方式変更方法を書きますと
カブドットコム証券
お客さま基本情報→内容照会→一番下までスクロール移動
配当金自動受取サービスにある配当金受取方法項目が「配当金自動受取(株式数比例配分方式)」になっているか確認。
空欄・未設定となっていたら、「変更ボタン」を押して変更します。
松井証券
口座管理→登録情報→一番下までスクロール移動
配当金受領方式にある受領方式項目が「株式数比例配分方式」になっているか確認。
空欄・未設定となっていたら、「配当金受領方式変更ボタン」を押して変更します。
どちらも作業自体はものの数秒で終わります。
この設定をすることにより、クロス取引では、1銘柄を買いと売りで両建てすることなんですが、優待の他に配当を貰える銘柄もあります。買いだけであれば配当を貰えるんですが、クロス取引をしているため売りもしていますよね。すると売建では配当分の損が発生します。
クロス取引なので買建・売建で配当金額は結果的にプラマイゼロになるのですが、受渡し段階では、買建の配当に対して税金約20%が差し引かれます。すると売建と相殺しても20%分の損になるんですが、後で20%分還付としてきちんと戻ってきます。その手続きを自分でやらずに済む方法が上記の設定となります。
自動化できるところは自動化して、そのぶん空いた時間で優待商品選定に費やした方が時間の使い方が効率的だと感じます。
タダで優待を得るのが目的なので、それ以外のことに時間を割くのは非効率ですよね。
実際にどのようにして発注すればいいのか
買建は、現物取引。
売建は、一般信用取引。
この方法だけをおススメします。
以下、リスク許容と知識がある人向けに書きますけど、売りでは一般信用取引の他に制度信用取引があります。一般信用取引ができない銘柄でも制度信用取引が可能であればクロス取引可能な銘柄となり優待取りをできるわけですが、制度信用取引にはリスクが伴います。
制度信用取引のリスクとは、逆日歩(ぎゃくひぶ)があり、売建が増えすぎて証券会社側の株不足となったので1株につきいくら負担してねということが発生します。一般信用取引では、逆日歩は発生しません。そのために一般信用と制度信用で分かれていると覚えておけば簡単だと思います。
ただ、制度信用にもメリットがあり、上記に書きましたが一般信用取引より売建可能な銘柄が増えます。逆日歩のリスクを理解しながら優待取りする方は、下記証券会社をおススメします。
株主優待を貰うには、いつ発注すればいいの
株主優待を受け取るには、「権利確定日」に株主である必要があります。ただし、株式は買付してから受け渡されるまで3営業日かかるため、実際には「権利付最終日」(権利確定日の3営業日前)までに株式を買付し、保有していなければなりません。
2015年11月であれば、25日に買建・売建でポジションを持っておく必要があります。
早くても売却は翌日以降になる。この際、必ず買建は現物にしてください。そうでないと優待は貰えません。
気になる手数料の問題
いくら優待を貰ったからといって、手数料で損をしていれば意味がないと思います。
上記であげた、カブドットコム証券と松井証券が優待を得るにはメリットが大きいのでおススメしたのですが、この手数料の話でもメリットがあるため利用をおススメしています。
売買代金1日10万円までは手数料無料の松井証券が少額投資で優待を貰うには最適ですが、それ以上ではカブドットコム証券をおススメします。手数料だけで見れば、SBI証券もいいのですが、一般信用売り銘柄2160という絶対的な数が違うため、利用性・可能性・効率性どれをとっても利用頻度が高いため、カブドットコム証券をおススメします。
私も、優待取りのためだけにカブドットコム証券・松井証券の口座を開設してあります。
このどちらかであれば、優待取りにかかるコストを大幅に減らせます。
実際に優待取りにかかる費用は、売買手数料+売建による信用貸株料です。
売買手数料は上記の通りなんですが、売建による信用貸株料は、年約2%です。この計算は、
例えば、松井証券を利用し株価5万円のA銘柄を権利確定日1か月前にポジしたとなると
5万円×2%(0.02)×1/12となります。
2%(0.02)×1/12は何をしているかというと、年約2%の1ヶ月分だけの計算をしています。仮に、権利確定日5日前にポジするのであれば2%(0.02)×5/365とします。
売買代金1日10万円までは手数料無料の松井証券であっても、売建による信用貸株料だけはかかってくるので、上記例の話で言うと84円かかります。
優待でクオカード500円分貰えたとして、実質416円(500-84)のメリットとなります。
個人的株主優待に関する考え方
株主優待で自社製品1,000円分が貰える。これは販売会社が設定した定価であり8掛けで考えるのが消費者としては正しい計算方法なのかなと思ってます。
例えば、株価35万円のB企業で自社製品1,000円分が貰える
買建手数料270円、売建手数料377円かかり自社製品の価値は8掛けの800円とする。
すると先程の「例:5万円×2%(0.02)×1/12」の条件式を取り、逆算するとどんなに頑張っても権利確定日7日前まではポジってはいけない計算となります。
計算は、35万円×2%(0.02)×α/365=800-(270+377) α=7.9日
厳密には、権利確定日もポジるわけなので1日分の計算誤差があるのですが。
このように計算式を取り入れると、手数料負けする優待はあります。
「じゃあ、権利確定日前日にポジればいいのでは?」
そう思うでしょ?ところがクロス取引の優待取りが人気になってきていて前日にクロス取引できる優待というのは減ってきてます。人気・お得な優待ほど、結構前にポジっておかないといけません。
「だから制度信用取引を取り入れよう」
そうなってしまうと、逆日歩が発生し優待どころではない損が発生するわけです。
忠告しておきますが、制度信用取引を利用しての優待取りはおススメしません。
カブドットコム証券を利用すればいくらでも他の銘柄で優待を貰えますので、固執してはいけないと思います。
クロス取引をしてまで優待を貰う目的
クロス取引を利用して優待を貰いたい人というのは、実質無料で優待を貰いたいと考えていると思うんですよね。ですから、上記例では、7日前にポジればいいという計算になりますが、それはもう無料で貰っているのではなくお金を手数料という形で支払い手に入れたのと変わらないわけです。
よ~く考えてください。権利確定日7日前にポジってトータル800円の手数料がかかる。それに対して定価1,000円分(価値は800円)の商品が貰える。「無料でGETやった~」っておかしくないですか?無料ではなくお金払ってますやん!人によっては「定価の200円の得」という人がいるかもしれないですけど、たぶんですけど定価の何割引きで売ってますよね。お中元の時期が過ぎたら在庫処分セールがスーパーでやってるように。。
あくまで買建だけのポジションで優待と配当を貰う方法ではなく、クロス取引をし得をえたいならば、私と同じ方法をすればいいと思います。
仕事柄時間がありますので、私視点で見た損をしない優待をおススメします。会社員の方はそれ見て検討してみるといいと思います。会社員ほど効率よく情報を集め銘柄を仕込んでいかないと自分で調べていたら時間が足りないですからね!
信用買建・信用売建による優待取り
実は、信用買建をしても優待取りができるんですよ。
それは信用買いした後に「現引き」「品受」を利用することで、手数料を抑えられ尚且つ優待を貰える方法ですが、近年では現物買建・信用買建の手数料にそこまで差がなくなってきたので、私は利用したことがありません。1銘柄に200万単位でのポジションを取るのであれば信用買いからの現引きを利用した方が手数料が安くなると思いますが、優待取りで1銘柄にそこまで使ったことがないのでわからなかったりします。
私のサイトでは、なるべく実践済みのことを勧めたいので、この件に関してはお勧めはしません。方法としてはありますよ、いろんなサイトでも確認済ですよというものです。
まだ、カブドットコム証券・松井証券の口座開設をしていないのであれば、下記方法も検討してみてください。