早速ですが、タイトル通り「自営業の無税で受取れる退職金作り」の方法を書いておこうと思います。
対象者は、普通に暮らしていて貯金が増えてしまう人です。
小売業でしたら、ガンガン資金を使って回転させた方がいいのでしょうが、そういう業種ではない場合でしょうかね。
退職金を無税で貰う方法
この3点を利用します。
- 小規模企業共済
- 自社の退職金
- 確定拠出年金
まず、上記3点の掛け金を無税で受取れる最大金額を知る
勤務年数 | 退職所得控除額 |
---|---|
20年まで | 40万円×勤務年数。(80万円に満たない場合は、80万円) |
21年目以降 | 800万円+70万円×(勤務年数ー20年) |
▼例えば、30歳から加入して65歳に辞めた。勤務歴35年
800万円+70万円×(35-20)=1,850万円
▼例えば、勤務歴35年で退職所得控除額より多い2,000万円掛けていた
(2,000万円ー1,850万円)÷2=75万円
この75万円に対して税金が掛かってきます。
つまり、2000万円から75万円を引いた1,925万円は、そのまま無税で手元に入ります。
更に、35年間積み立てていた期間の掛け金は、所得控除として差っ引けるので、それだけ所得税を減らせます。
しかも小規模企業共済は、勤務歴が長ければそれだけ利息が乗っかってくる旨味があります。
ざっくりですけど、35年間で累計1,000万円掛けていたら1,200万円になる感じですかね。
シミュレーション計算できるので、詳しい数字を知りたい方は、計算してみてください。
小規模企業共済のメリットまとめ
- 無税で受取れる金額が大きい
- しかも掛け金を毎年確定申告で所得控除できる
- 利息が乗る
更にあまり知られていない方法ですが、同じ会社から退職金を貰うことはできませんが、自社と小規模企業共済からそれぞれ退職金を受け取ることは可能です。
しかも、小規模企業共済と自社の退職金支給時期が5年以上空いていれば、それぞれの勤務期間で退職所得控除額を算定できるので、先程計算した倍以上の金額を無税で受取れます。
簡単に言えば、65歳で片方受け取って、70歳でもう片方を受け取ればいいのです。
自社を持ってない人は、確定拠出年金を利用する方法があります。
ただ、確定拠出年金の場合は、その年とその年から14年前までの間に他から退職金を受け取っていると話が違ってくるので、注意しなくてはいけません。
まぁ、受取る順番を間違えなければいいだけです。
可能であれば、「確定拠出年金」「小規模企業共済」「自社の退職金」の3本立てで、退職金を無税で受取るのが一番いいでしょうね。
銀行に預けておくぐらいなら、節税にも結び付く3本柱が旨味あります^^
税理士に頼むのであれば、入口から出口まで話をしてくれる人にお願いすることをオススメします。
素人の私でもこれだけ知っているので、本職の人であればもっと裏技を知っていますからね。
経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)はいらない
昔、「経営セーフティー共済はいいよ」なんて書いたことあるんですが、出口戦略を見つけられないのであれば不要です。
と言うのも、経営セーフティー共済の積立金は損金になるのですが、受取る時に益金扱いになります。
と言うことは、受取る時にでかい設備投資や何かをして相殺する魂胆があるんでしょう。
ただ、よくよく考えてみたことを書いておきますと
▼例:2000年から経営セーフティー共済(毎月5万円×60か月)=300万円
5年間で300万円の損金を生み出したので、税金も安くなる。
それを2005年に設備投資で相殺する。2005年の税金には影響せず。
▼逆に、経営セーフティー共済を利用せず2005年に300万円の設備投資をする
2005年に300万円の損金として計上できるため、その分税金が安くなる。
同じじゃないですか?
計算してみると大差ないというか、同じ金額になるんですよね~税率まで考えたら面倒な話になりますけど。
なので、経営セーフティー共済を利用するとしたら、とりあえず税金を先延ばしにするために一時的に掛けておく。
つまりは、良い案がないけどなるべく税金を払いたくないから、とりあえず利用するという感じでしょうか。
児童手当を受け取れる家庭での小技
支給年齢 | 支給額 |
---|---|
0歳~3歳未満 | 15,000円 |
3歳~小学校終 | (1人目、2人目)10,000円、(3人目以降)15,000円 |
中学生 | 10,000円 |
所得制限世帯 | 5,000円 |
※所得制限に関しては、区のホームページに記載されています
児童手当の所得制限判定は、収入が多い方で判断されます。
▼例えば、共働きで子供1人いた場合、所得制限は660万円
これ以上稼いでしまうと、子供が1歳であろうと5,000円になってしまいます。
▼仮に、700万円稼いでしまった。
「あと40万円下げられればなぁ」
そんな時に、「小規模企業共済」や「確定拠出年金」を利用すると掛け金分、所得から引くことができます。
40万円積み立てた分、児童手当が年間6万円から18万円になり12万円の得。
つまり、節税にも退職金積立にも12万円の貯蓄にも繋がるわけです。
40万円積立てることで、12万円+節税金額。
年利30%以上でもあります。
児童手当は、所得控除後の収入から計算されるので、この小技を知っておくといいでしょう。
「60歳になるまで資金拘束されるのは嫌だな」
という人は、児童手当が貰えるまで経営セーフティー共済を利用して収入を減らし、貰えなくなったら払戻して、それで児童手当が満額貰えるのであれば活用するのも手でしょうか。
会社員の方は、確定拠出年金を利用すれば上記で書いてきたことが可能です。
個人的に、子供がいる世帯だと所得制限の境目になる時期もあるでしょうから、そうしたら利用した方がお得だと思います。
この人の本から学ばせてもらうこと結構あります